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木
2026/07/30
上手な感情整理,私が感じる大切な事

ナチュラルライフで迎える人生の再スタート

第6


入院の日が近づいてきて、今思うこと

~現実的な準備と、心を整える時間~



第1話では、 私が人工股関節の手術を決意した理由を書きました。 第2話では、
痛みの先に見えてきた未来について綴りました。
第3話では、
支えてくれる人がいるという幸せについて書きました。
第4話では、
手術への不安と、それでも前を向こうと思える理由について書きました。
第5話では、未来の股関節を長く大切に使っていくために、
食事や体重管理など、身体を整える準備について書きました。




こうして一つひとつ文章にしていく中で、
私の心も、少しずつ手術へ向かって整ってきたように感じています。
けれど、いよいよ入院の日が近づいてくると、
頭の中に浮かぶことは、
手術そのものだけではありません。
荷物のこと。
着替えのこと。
洗面用具のこと。
書類のこと。
仕事のこと。
そして、入院中の生活のこと。




大きな手術を前にしているはずなのに、
現実は意外と細かい準備の連続です。
手術という大きな出来事のすぐ隣に、
日常の細々としたことが並んでいる。
そのことが、少し不思議でもあり、
少しおかしくもあります。
長めの入院となると、まず考えるのは荷物です。
何を持っていけばいいのか。
どのくらい着替えが必要なのか。
タオルは何枚必要なのか。
靴はどうするのか。
スマホの充電器は忘れていないか。
薬や書類は揃っているか。




ひとつ確認すると、またひとつ気になることが出てきます。
普段の旅行なら、多少忘れ物をしても何とかなります。
けれど入院となると、そうはいきません。
まして今回は、
手術後すぐに自由に動けるわけではありません。
だからこそ、できるだけ前もって整えておきたい。
そんな気持ちになります。




そして、
入院準備の中で妙に現実味を感じたのが、
洗濯のことでした。
長い入院生活では、着替えやタオルも必要になります。
となると、当然、洗濯のことも考えなければなりません。
手術や麻酔、リハビリのことを考えていた頭の中に、
突然、
「あれ、洗濯ってどうするんだろう」
という、とても生活感のある疑問が浮かんできました。
人生の大きな節目の手術。
けれど、そのすぐ横には、
洗濯物をどうするかという日常があります。




大きな不安と、小さな生活。
その両方があるからこそ、
入院もまた、ひとつの暮らしなのだと感じました。
それから、仕事の準備もあります。
私は会社を預かる立場でもあります。
もちろん、
入院中は身体を回復させることが最優先です。
無理をして仕事をするつもりはありません。
けれど、
お客様にできるだけご迷惑をおかけしないように、
必要最低限の確認や連絡ができる準備はしておきたいと思っています。
そのために、
パソコンやタブレットも持ち込む予定です。
病室で大きな仕事をするためではありません。
急ぎの確認。
社員との連絡。
書類のチェック。
どうしても必要なことに、
最低限対応できるようにしておくためです。




ただ、
今回の入院で私が学ばなければならないことは、
仕事を抱え込むことではないのだと思っています。
任せられることは任せる。
確認することは確認する。
でも、何よりも回復を優先する。
それもまた、今の私に必要な準備なのかもしれません。




これまでの私は、
どこかで「自分が動かなければ」
と思いすぎていたところがありました。
社長として。
生活者として。
いろいろな役割を背負っていると、
つい自分の身体の声を後回しにしてしまいます。
でも今回は、自分の身体と向き合うための大切な時間です。
無理をしないこと。
人に頼ること。
任せること。
それも、これからの人生を整えていくための
大切な練習なのだと思っています。




そんな現実的な準備を進めながら、
もう一つ、私にとって大切な時間がありました。
それは、
荷物を整えることとは少し違う、心を整えるための時間です。
黒豆と過ごす静かな時間でした。
手術を迎える前に、
私は黒豆と一緒に、心をゆるめる時間を持ってきました。
場所は、
以前にも訪れたサンクチュアリーコート日光です。


 
そこは、私にとって少し特別な場所です。
以前、
黒豆がフォトコンテストでグランプリをいただいたお祝いと、
私自身の肘の手術を前にした心の区切りとして、
黒豆と一緒に訪れた場所でもあります。




あの時は、オープンしたばかりの美しい空間で、
非日常の時間を味わうことができました。
和の落ち着きがあり、
静かで、
洗練されていて、
食事もおいしく、
スタッフの方々の対応もあたたかい。
慣れない場所ではありましたが、
私にとっては心が少しほどけるような時間でした。




ただ、あの時には、
ちょっとした事件もありました。
慣れない場所で緊張していた黒豆に、
夜、私がついちょっかいを出してしまったのです。
ケージから出そうとした時だったと思います。
黒豆はきっと、
まだその場所に慣れていなくて、
少し不安だったのでしょう。
そんな黒豆の気持ちをよく見ないまま、
私が自分のペースで関わろうとしてしまった。
すると、黒豆は、
「今はやめて」
と言うように、私の手を噛みました。




その瞬間は驚きました。
痛かったです。
でも、今思えば、黒豆は黒豆なりに、
自分の気持ちを一生懸命伝えてくれていたのだと思います。
言葉を持たない黒豆が、
自分の不安や緊張を、精一杯の方法で伝えてくれた。
そう考えると、
あの出来事もただの笑い話ではありません。




相手を大切にするということは、
自分の気持ちを押しつけることではない。
相手のペースを尊重すること。
相手が安心できる距離を大切にすること。
黒豆は、
そのことを身をもって教えてくれたのだと思います。
今回、もう一度その場所を訪れるにあたって、
私は少し違う気持ちで黒豆と向き合いました。




黒豆のペースを大切にしよう。
無理に構おうとしないようにしよう。
黒豆が安心して過ごせる時間を大切にしよう。
そして同時に、私自身の心も静かに整えよう。
そんな気持ちでした。






手術を前にすると、心はどうしても揺れます。
大丈夫だと思える日もあれば、
不意に不安が押し寄せる日もあります。
準備をしているつもりでも、
ふとした瞬間に胸の奥がざわつくことがあります。
だからこそ、
黒豆と静かに過ごす時間は、私にとってとても大切でした。
黒豆がそばにいる。
ただそれだけで、心が少し落ち着きます。
何かを話すわけではありません。
励ましの言葉をくれるわけでもありません。
でも、同じ空間にいてくれる。
その存在が、私の心を支えてくれます。




3月の時も、今回も、黒豆と過ごす時間は、
私にとって手術前の心の準備でした。
検査を受けること。
書類を整えること。
荷物を準備すること。
仕事の段取りをすること。
それらはもちろん大切です。
でも、それだけでは足りないのだと思います。
心を整える時間。
静かに呼吸する時間。
大切な存在と、ただ一緒にいる時間。




そういう時間もまた、
手術に向かうための大切な準備なのだと感じています。
入院の日が近づくにつれて、やることは増えていきます。
それでも、すべてを完璧に整えようとしなくてもいいのだと思います。
忘れ物がないように確認することは大切です。
仕事の段取りをすることも大切です。
でも、それ以上に大切なのは、自分の心と身体に、
「ここまでよく頑張ってきたね」
と言ってあげることなのかもしれません。





怖さがあってもいい。
不安があってもいい。
焦らなくてもいい。
比べなくてもいい。
今できる準備を、一つずつ。
今整えられることを、一つずつ。
そうやって進んでいけばいいのだと思います。




7月の暑さは、日に日に強くなっています。
外に出れば、夏の光がまぶしく降り注ぎます。
その強い光の中で、私は今、新しい一歩に向けて準備を進めています。
荷物を整えること。
仕事を整えること。
身体を整えること。
そして、心を整えること。
そのどれもが、未来へ向かうための大切な準備です。




今日の締めくくり

入院の日が近づいてくると、
手術そのものだけでなく、
現実的な準備が一気に身近になります。
荷物のこと。
洗濯のこと。
仕事のこと。
パソコンやタブレットのこと。
一つひとつは小さなことのようでいて、
どれも入院生活を支える大切な準備です。



そしてもう一つ、
私にとって大切だったのは、黒豆と静かに過ごす時間でした。
3月に黒豆から教えてもらった、相手のペースを尊重すること。
今回、手術を前にして改めて感じた、
そばにいてくれる存在のありがたさ。
黒豆は何も言わないけれど、
その存在だけで私の心を支えてくれます。
手術に向かう準備は、
荷物を揃えることだけではありません。
身体を整えること。
仕事を整えること。
生活を整えること。
そして、心を整えること。
そのすべてが、
新しい一歩へ向かうための準備なのだと思います。
焦らず、比べず、自分の歩幅で。
私は今日も、できることを一つずつ整えていきます。




次回予告

第7話
新しい一歩を迎える前に、今思うこと
~手術後の私へ、静かに手渡したい言葉~

次回は、
手術を迎える前の私が、未来の自分へ向けて書く手紙のような文章です。
公開される頃の自分が、
どんな状態でいるのかは、今はまだわかりません。
だからこそ、
焦らなくていい、
比べなくていい、
一歩ずつでいい。
そんな言葉を、
未来の自分へ静かに手渡すように綴っていきたいと思います。




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